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ニュートンの原理とは「物質は重力の影響を受ける」ということです。 通常のオイルは回転物(ギヤーの歯など)に付着していても、遠心力により飛ばされてしまいます。
非ニュートン原理を応用したオイルは遠心力の作用を受けてもオイルが飛ばされることなく、回転物の中心に「からみつく」性質をもっています。したがって、高回転域の場合でも「油幕切れ」を起こさない性能を発揮します。
市場に出回っている製品には「非ニュートン原理」を応用した「エンジンオイル」も市販されています。 このオイルは通常の製品に非ニュートン原理を発揮する特殊な添加剤を加えることにより製品化が可能です。
エンジンオイルの潤滑面で判断した場合、クランクシャフトやカムシャフトなどの高速回転物に効果を期待できますが、反面オイルがからみつくことにより粘度抵抗が増加してパワーロスにつながります。
ギヤーオイルとして考えた場合には効果が見られます。 なぜなら、トランスミッションやデファレンシャルのオイル供給は「オイルバス式」と呼ばれるのもで、エンジンオイルのように「オイルポンプ」により油圧をかけて供給されているわけではないのです。
オイルバス式(ギヤーの歯がお風呂に浸かっている状態)では、急発進や急停止の時に前後に発生する「G」と コーナーリング中の「左右 G」によりオイルの片寄りが発生します。
非ニュートンを採用すると、回転物にオイルが絡み付きますので、潤滑不良を未然に防止することができます。
これらのオイルは通常のオイルの性能に「非ニュートン原理」を加えたものですので、基本性能は元になる製品により左右されます。