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自動車の高性能化に伴ってエンジンオイルも進歩してまいりました。1988 年に SG 規格が制定された時に合成油がエンジンオイルにも使われはじめ、現在の高級オイルではほとんどのメーカーが全合成ないしは半合成の高性能オイルとしてラインナップしています。
自動車用のオイルには「αオレフィン」と「エステル」が主に使用されます。 下に合成油の種類と自動車用の用途を含めたその他のオイルの使用々途を表します。
種 類 | 具体的な特徴/主な用途 |
---|---|
αオレフィン | 粘度指数 120 ~ 140、流動点 -50℃ 以下のため、広い温度範囲で使用できる。 主な用途:自動車用エンジン油、ギヤー油 |
ポリブデン | 製品の粘度範囲が広く耐熱性、耐薬品に優れている。 主な用途:絶縁油、コンプレッサー油、2サイクルエンジン油 |
アルキルベンゼン | 低温流動性、熱安定性に優れている。 主な用途:絶縁油、コンプレッサー油、コンデンサー油 |
シクロアルカン類 | 熱安定性、酸化安定性に優れ、トラクション係数が高い。 主な用途:トラクション油 |
ジエステル | 低温流動性、粘度温度特性に優れているが、加水分解性に劣る。 主な用途:自動車用エンジン油、耐寒用グリース |
ポリオールエステル | 熱安定性、酸化安定性に優れている。分子構造内に極性基があり、金属に電気的に付着する。 主な用途:ジェットエンジン油、作動油 |
りん酸エステル | 難燃性、耐摩耗性に優れているが、加水分解安定性、粘度温度特性に劣る。 主な用途:難燃性作動油、コンプレッサー油 |
ポリグリコール | 粘度指数が高く、劣化を受けてもスラッジを生成しないが、吸湿性がある。 主な用途:ブレーキ液、作動油、金属加工油 |
フェニルエーテル | 耐熱性、耐放射線性に優れるが、低温流動性に劣る。 主な用途:超音速ジェットエンジン油、原子炉用作動油 |
ポリシロキサン (シリコン) |
低温流動性、粘度温度特性、熱安定性、酸化安定性、電気特性に優れているが、銅を対象にした潤滑には劣る。 主な用途:絶縁油、離型油、グリース基油 |
シリケートエステル | 誘電特性、熱安定性に優れているが、酸化安定性、加水分解安定性に劣る。 主な用途:航空作動油、高温用熱媒体油 |
ハロカーボン | 耐薬品、熱安定性、酸化安定性に優れているが、低温流動性、粘度温度特性に欠けるものがある。 主な用途:コンプレッサー油、難燃性作動油、真空ポンプ油 |