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ニャルフ
FAQ

みなさまの疑問&質問にニャルフがお答え。
オイルの事を中心に、クルマに関する「あんな事」「こんな事」を掲載中!
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「天然ガスエンジン」に使用するエンジンオイルは特別な物ですか?

ニャルフ

環境保護をテーマに化石燃料(ガソリンや軽油)を使用しない「代替燃料」の研究がさかんに行われています。

代替燃料のなかに「天然ガス」も含まれており、都市ガスはすでに天然ガスに移行しています。天然ガスは原油を採掘する時に出てくるガスで、文字通り人工的に作られたガスではありません。天然ガスを燃料として使用するには下記の貯蔵方法を採用しなければなりません。

CNG ・・・・・ Compressed Natural Gas = 圧縮天然ガス (ガスを気体のまま高圧に圧縮する)
LNG ・・・・・ Liquefied Natural Gas = 液化天然ガス (ガスを液化させる)
ANG ・・・・・ Adsorbed Natural Gas = 吸着天然ガス (ガスを吸着剤に吸着させる)

自動車用の燃料として使用する場合には上記の「CNG」と「LNG」があり、ガソリンタンクの替わりに高圧に耐えるガスボンベを使用します。

エンジンの基本はそれほど変更しなくても良いのですが気化器(キャブレーターやインジェクター)の構造は天然ガス専用品に変更しなければなりません。

燃料に天然ガスを使用すると排ガスがきれいになるばかりでなく、次のメリットがあります。

  1. 炭酸ガスの排出量はガソリンや軽油の70% ・・・・・ 地球温暖化防止に貢献
  2. 天然ガスには硫黄分が少ないため排ガス中の「硫黄酸化物」はゼロに近くなる
  3. 排ガス中の 「Nox」 (窒素酸化物) はガソリンや軽油の70%
  4. 排ガス中の 「HC」 (炭化水素 = 未燃焼ガス) の排出量も少ない (気体のまま燃焼するから)
  5. 排ガス中に含まれる 「PM」 (粒子状物質 = 煤) がまったく出ない (完全燃焼に近い)
  6. 天然ガスはオクタン価が高いためエンジンの圧縮比を上げることができる (燃費改善)

天然ガスを燃料とした場合、オイルは特別な配合をしなくても良いのですが、下記の点に注意が必要です。

  1. 燃焼室温度が高い ・・・・・ オイルには高い 「耐熱性」 が要求される
  2. 燃焼室が高のため室内に燃えカスを残さない添加剤処方が必要 (低灰分油)
  3. 高温により酸化劣化速度が速くなる ・・・・・ オイルには高い酸化防止性能が必要

天然ガスを使用した車両は一般的ではありません。官公庁などの車両や路線バスなどから順次採用され、一般市販される可能性は未 知数です。天然ガスをどこで補給するか?インフラの整備も必要ですので主流となる燃料にはならない予測します。よって、天然ガス用のエンジンオイルを発売 しているオイルメーカーも少ないのが現状です。

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