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基本的には4サイクルのガソリンエンジンオイルが使用されていますので「特別なもの」ではありません。LPG とは「LIQUEFIED PETROLEUM GAS」の頭文字をとったもので、石油精製をしたときに最初にとれるものです。日本語では「液化石油ガス」と呼ばれています。ガソリンよりコストが安いメ リットを生かし、もっぱらタクシーに使用されています。
LPG エンジンは4サイクルガソリンエンジンの燃料をガソリンから LPG にかえただけのものですので、オイルによる潤滑方法は同じです。ただし、LPG エンジンはガソリン車に比べて燃焼室温度が高くなる傾向にありますので、オイルには耐熱性と酸化安定性が必要で、最近では省燃費性能も要求されています。 具体的には「粘度上昇」を起こさず清浄性の高いオイル、酸化を抑制する「アルカリ価」の高いオイルが必要です。
※「アルカリ価」とは、燃焼時に生成された「酸」を中和する能力の値です。
しかし、実際に使用されているオイルはそれほど高品質のものではなく、いまだに SE-CC クラスが使用されているのが現状です。LPG エンジンの使用環境から判断すれば、SG-CD クラス以上のオイルで、粘度は 10W-30 を推奨します。同時にガソリンエンジンオイルの交換基準より早めにオイル交換することがポイントになります。カーショップなどで LPG 用のオイルが販売されているケースはほとんどありません。業務用が主になりますので、大手石油メーカーのブランドが多いのです。
参考までに LPG はガソリンに比べるとエネルギー密度が低い(パワーが出ない)ですが、オクタン価が「1」程度高いため、圧縮比を高めることができます。