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ATF のオイル交換には、エンジンオイルと違って注意しなければならない事項があります。ATFのミッションケースにもドレインコックがあり、ここからオイルを 抜き取ることができます。しかし、オーバーホールなどの場合を除いてドレインからオイル交換することはほとんどありません。ATFのオイル交換には専用の オイルチェンジャーが必要です。今までは「循環式」が主流でしたが、最近では「圧送式」の機種も登場してきました。そして、スタートすれば終了までマイコ ンがコントロールする「全自動タイプ」が登場しています。
では、簡単に原理を解説します。
オイルレベルゲージ穴にチェンジャーのノズルをさし込み、古いオイルを抜き取り新油を注入する操作を4回程度繰り返してオ イル交換を完了します。しかしオイル交換とはいうものの、厳密には古いオイルが完全に抜き取れたわけではなく、新しいオイルがたくさん入ってきた、と考え てください。
ATF のオイルクーラーホースをはずして、文字どおり新油に高い圧力をかけながら古いオイルを押し出す方式です。古いオイルの残る割合は「圧送式」の方が少なく、「循環式」より優れた方式だともいえます。しかし、この場合も全量交換は期待できません。
いずれの場合でもエンジンはかけたまま、アイドリングさせながら交換作業を行います。最近ではSSや、オイル専門ショップでもこれらのチェンジャーを備え付けるようになってきましたので、手軽に ATF の交換ができるようになってきました。
もし仮に、ご自分でおこなった場合はトランスミッション内部にエアーが入り込んだり、ゴミや水の混入も考えられますので、シフトチェンジの油圧作動がスムースに行われなくなり、自動的にシフトをしなかったり、最悪の場合は故障の原因となります。