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コモンレールは最近良く聞かれるようになった、ディーゼルエンジンの用語です。 排気ガス規制の強化により、完全燃焼(煤や有害ガスが少ない)を促進するために導入されたシステムです。「コモン」の意味は 「共通」、レールは燃料パイプのことを意味しています。従来方式はポンプから直接各気筒に燃料を分配しておりましたが、コモンレールは、燃料(軽油)を従 来のポンプで発生した圧力(燃圧)よりもはるかに高い圧力で共通のパイプ(コモンレール)にいったん蓄え、蓄えられた高圧の燃料をコモンレールから各気筒 に分配しています。高圧となった燃料は高度に電子制御されたインジェクターにより燃焼室に吹き込まれます。 高度な電子制御は「噴射時期」と「噴射時間」を制御するとともに、本格的な噴射の前に少しだけ噴射する(プレ噴射)などの細か い制御を行い、完全燃焼を促進します。燃料が高圧で噴射されることにより、霧の粒が小さく細かいために、良く空気と混ざり合い、燃料の気化が促進され、より完全燃焼に近づけることが可能となりました。燃料が完全燃焼すれば「煤」の発生は少なくなります。 参考までに、従来方式とコモンレール式の燃圧を比較します。
1998年にメルセデスベンツとISUZU がほぼ同時に発表、99年になると自動車メーカー各社からコモンレール式の次世代ディーゼルエンジンが続々と発表され、現在はこのコモンレール式が主流になつています。 コモンレール式エンジンは排ガスがきれいなことはもちろん、ススの排出も少なく、環境配慮型のエンジンと言えます。