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API(アメリカ石油協会)が定めた自動車用ギヤーオイルの規格で、「GL」とは Gear Lubricant(ギヤー用潤滑油)の頭文字をとったものです。
ハイフンでつながれた数字が1~5まで、使用する箇所(ミッションやデフ)、使用条件に応じて対応する番号が指定されています。数字が大きくなるに従って高性能となります。
LSD を装着した、かなり過酷な条件で使用されるデファレンシャルには「GL-5」。 マニュアルトランスミッションには「GL-3」または「GL-4」を指定する車両メーカーが多く、FF 車のトランスアクスル(ミッション・デフ共用潤滑)には「GL-5」を使用します。 すでに「GL-1」や「GL-2」は過去のものとなっており、販売されているケースはほとんどありません。
ギヤーオイルが使用される箇所は、車のマニュアルミッション(AT を除く) とデファレンシャル、及びステアリングギヤボックス(パワーステアリングを除く)です。
参考までに、「75W-90」、「80W-90」や「85W-140」などのオイルが良く販売されています。
では代表的な車種別、使用箇所別の粘度グレードと「GL クラス」を解説します。
*ここで注目しなければならないのは、FF車のミッションとデフは1種類のオイルで共用潤滑していることです。
これはFF車の場合、コンパクトな設計をしなければならない制約から生まれた必然的なもので、トランスミッションとデファレンシャル機構が一つのケースの 中に納められており、FR車のように別々のオイルを使用することができないのです。
この方式を「トランスアクスル」と呼びます。一般的には「GL-4」が指定されます。
現在ではマルチグレード化が進み、シングルグレードのギヤーオイルはほとんど使用されていません。
参考までに、シングルグレードのギヤオイルでは「80W」「90」「140」などがあります。