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ATF のオイルクーラーは見えないところに隠れていますのでたいへんわかりづらいのが普通です。
一般的な車の ATF クーラーはラジエターの下部の中に潜んでいますので、外部から見つけることができないのです。
エンジンオイルのクーラーは空冷式が多く、小型のラジエターのようにも見えますし、風の良くあたるところに設 置しますのでわかりやすいのですが、ATF クーラーはほとんどが水冷式です。クーラー本体は細長い筒状になっており、ラジエターの下部タンク内に隠れています。ATF の温度は常に水温より高いために、ATF の熱を水で奪って冷却しているのです。
実際には水で冷やしているのではなく「お湯」で熱を奪っていると考えてください。
反対に、ATF が冷えている時は冷却水の温度で早くフルードを暖めることもできるわけです。
水冷式を採用した理由は「ATF の温度が安定」するから。 冷却性能は空冷式の方が優れている、ともいえますが、ATF を空冷方式でどんどん冷やすと温度変化が大きすぎて弊害が多くなるからです。
ATF クーラーを確認するには、一度ご自分の車の下を見てください。 AT 本体からは必ず2本の金属製オイルホース(太さはボールペン程度)がラジエタータンクの下部につながっているはずです。2本のホースがあるのは IN と OUT の関係です。
したがって、ATF クーラー本体は見えないはずです。
しかし、車種によってはクーラー自体が別体になっている場合もありますが、この場合もただの細長い筒になっており、とてもオイルクーラーとは思えません。
圧送式の ATF チェンジャーはこのオイルホースの一部をはずして交換作業をします。 これにはジョイントをはずしたり、作業後に再び接続したりと複雑な作業を伴いますので、経験豊富なショップや整備工場に任せるほうが無難です。
もし、ジョイント部分の締め忘れなどがあった場合には高い圧力の ATF が漏れ出し、走行不能になりますので注意が必要です。