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HONDA が考えた VTEC は画期的な可変バルブ機構であり、すぐに三菱も MIVEC として対抗しましたが、 どちらもエンジンオイルの油圧を利用したバルブ制御機構です。
エンジンオイルの油圧はエンジンの回転により油圧が変動します。つまり、高回転では高い油圧となり、 低速運転では油圧が低くなります。
可変バルブ機構用のエンジンオイルに要求される性能は温度による油圧変動の少ないことです。 一般的なオイルは次のように油圧が変動します。
この油圧変動はどんなオイルでも基本的には同じですが、鉱物油の場合はこの変動幅がたいへん大きくなります。
Gulf VTEC に使用されている基材は PAO + Ester + 特殊 Ester と3種類の合成油を使用しましたので、 油圧変動に強い性質を持っています。つまり、油圧が安定するタレないオイルです。
また、低速側カムから高速カムに切り替え時の段付きを抑えるため 5W-30 の粘度設定をしました。 よって、VTEC や MIVEC の本来の性能を発揮するよう品質設計をしてあります。 加えて、省燃費性能までを加味した環境配慮型の処方を採用しております。
VTEC も MIVEC も目的はハイパワー化ですから、スポーツタイプの車に搭載されています。 しかし、最近ではファミリーカーにまで幅広く使われるようになりました。
また、油圧を使用ない電動式モーターによる可変バルブ機構も他の自動車メーカーから発表されています。 今後も可変バルブ機構はハイパワー、省燃費、排ガスクリーンを軸にさらに進化することでしょう。
●用語解説
PAO = ポリアルファ・オレフィンのことで一般的な合成油に広く使用されています。
Ester = エステルですが、多くの種類があります。