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モータースポーツ熱の高まりとともに、オイルにもレース専用タイプが市販されるようになってきました。レースでは使用されるサーキットの条件、常用 回転数による油圧の条件、外気温などによる油温の条件などが、かなり限られた範囲で使用されるため、最適オイルを選定するには楽な面があります。同時にそ の日のワンレースだけ、走行距離も予想できますので、オイルの長期安定性(酸化劣化)を無視することもできるのです。
これらの意味から、レース用オイルは一般市販車に使用されるオイルよりはるかに楽な面があるわけです。つまり、品質も性能もまったく違うものと考えてください。
しかし、連続高速回転するエンジンをゴールするまで的確に保護しながら、油圧変動のないオイルが必要ですし、油温も安定していなければなりません。したがって、極限状態で使用されるレース用エンジンオイルには、高度なノウハウと専用のオイルが必要になるわけです。
同時にオイルの粘度抵抗はエンジンのパワーロスにつながりますので、最新のレース用オイルは極力粘度を低くした(サラサラした柔らかい)オイルが主流になっています。
低温側粘度は「0W」、高温側粘度は「30」や「40」の0W-30、0W-40などが良く使用されるようになりました。レース専用オイルでは、すでに鉱油の時代は過ぎ去り、ほとんど合成系オイルに移行しており、中身については各オイルメーカーの極秘事項になっています。
これらのオイルを一般車に使用するのは得策ではありません。レースでは渋滞もありませんし、排気ガス規制もなければ、長期間の使用もあり得ません。したがって、一般走行の車に使用することはお奨めできません。
しかし、ラリーやジムカーナ、ダートラなどのモータースポーツに積極的に参加する場合は使用しても良いでしょう。この場合、使 用後には必ずすぐオイル交換をするようにしてください。ただし、ご自分でオイルを判断・選定するのではなく、チューニングショップなどのアドバイスを受け て選定するのが良い方法です。